Saturday, October 1

コンサート

一応この国にも、Music Societyなるものがあります。

私も来てすぐにメンバーになりました。
1ヶ月に1回弱のペースでコンサートがあります。
英、米、仏、カナダなどいろいろなところから、2-3人のミュージシャン(ピアニスト、ギタリスト、歌手、バイオリニストなど)をよんで、ホテルのレストランを使った小さな会場でリサイタルをします。夕食付のときもあります。大使館、銀行などの大手企業をスポンサーに付けるので、チケットは比較的お手頃です。ただ、少ない予算でよんでくるので、「若手」も多く、必ずしも質的には高いものではないのですが、それはこの国で「音楽」を楽しむ機会を持てるだけでも満足すべきなのでしょう。

昨夜のコンサートは、フルートとギター。私にとっては、新鮮な組み合わせでした。フルートは昔少しだけかじったことがありますが、音を出すのに一苦労。初心者なので息の使い方が下手だったせいか、常に息を吐き続けていて、貧血と酸素不足で倒れそうになり、自分には向いていないと判断。3ヶ月お試しコース終了後、フルート購入はあきらめました。フルートは女性的で軽やかなイメージだったのですが、実際は結構な重労働、唇をべちゃっと楽器につけて必死に息を吹き込むので、近くで見ると吹いている姿はあまり美しくはないです、との先生の言葉に納得してしまいました。それはともかく、昨夜は、ブラジル音楽から、グリーク、モーツアルト、スペインの影響を強く受けたフランス作曲家の曲、タンゴなど、かなりバラエティに富んだ演目でした。ギタリストの男性がアレンジを担当しているということで、フルートとギターだけでこれだけ表現できるのか、と目からうろこが落ちた感じでした。

日本にいたら、わざわざチケットを買ってまで、フルートとギターを聞きに行こうと思わなかったので、選択の余地がないというのも新しいものを体験するという意味ではいいのかもしれません。

ひとつ、公演中にかなり気になったのが、同じホテル内でやっていた結婚式か近くのスタジアムからか聞こえてくる歓声と、会場であるレストランのキッチンで鳴り響く電話や食器をがちゃがちゃと片づける音。ジャズのような曲であればまだいいのですが、ソロのときなど、かなり耳障りでした。

このSociety、メンバーもコンサートに実際来るのもほとんどオーストラリアなどを含むヨーロッパ系。日本人を含めたアジア系がパラパラ。まさにExpatクラブです。いかに、この国の人の、MTV、特にマレーシアなどのポップス以外の音楽への関心が薄いかがわかります。
残念ながら、音響の良い、立派なコンサートホールができる日は遠いでしょう。

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