Monday, December 12

王宮のお仕事

昨夜は、知り合いになって、実は同じ建物内に住んでいることがわかったドイツ人女性をうちに招きました。

彼女は、もう10年以上住んでいるということで、アパートができた当初からの住人。それなのに、今まで会ったことはありませんでした。それほど大所帯のアパートではないのですが、通勤の時間などが微妙に異なると、会わない人には全く会わないようです。彼女自身も、意外に住人を知らない、といっていました。彼女のようなごく一部を除くと、2,3年で皆出て行くので、入れ替わりが激しいせいもあるのでしょう。

もともとヨーロッパ系ホテル勤務なのですが、実は王宮とそれに付属するVIPハウスのハウスキーピングの責任者。王宮内の噂話なども聞けるかなと思ったのですが、国王のプライベート住居部分にいくことはめったにないということでした。今回は、そういう意味で、残念ながらおもしろい話はありませんでした。王宮は行ってみれば巨大ホテル。このホテルが王宮内のサービスをすべて取り仕切っています。外資系ホテルに一手に任せるというのは、他の国ではあまり一般的ではないと思います。確か、デンマークの王室のシェフは日本人で、もちろん、そういった形で自国民以外の人を重用しているケースはあると思いますが。ホテルとは関係ありませんが、同じドイツというつながりでは、国王のプライベート飛行機のパイロットは、ルフトハンザから来ているそうです。ちなみに、国王は自分でも操縦します。パイロットは4,5名で、4年程度で入れ替え。これは、最新技術に乗り遅れないようにするためだそうです。自国民では心配、自国民を育てるより外から連れてきた方が早い、という発想なのでしょう。

本当に、幅広く外国人労働者で成り立っている国だと感じます。彼女のアシスタントもインドネシア人とマレーシア人といっていました。王宮内ではかなりの数の人数が働いているはずですが、上の方にいる「公務員」たちを除くと、ほとんどが外国人なのでしょう。

2,3年のつもりが、思いもかけず、通算15年近くアジアで過ごしているという彼女。今年は、2年半ぶりにドイツにクリスマス帰国するとうれしそうでした。アジアでの生活があっているからこそ、シングルで10年以上もここにいられるのでしょう。それでも、いろいろと懐かしいものはあるようで、クリスマスマーケット、そして、パン、ハムやチーズ。ドイツから帰るときにはドイツパンを焼けるようにwholemealの粉を持って帰ってくると張り切っていました。来年にはおいしいパンのお裾分けを約束してくれたので、楽しみです。

2 comments:

Anonymous said...

デンマークの王室では、食べようと思えば、毎日和食が食べられるわけですね。王様が海苔の佃煮と白ご飯を食べていたら親近感が湧きますね。拙の妻の大好物ですが。

chestnuts said...

牧歌さん
確かにそうですね。ただ、思いっきりフレンチのシェフの方だったと記憶していますが。フレンチなど洋食が専門でも、日本人のシェフですから、結構皆さん和食もお上手なことが多いです。逆に、和食の板前さん、というのは、いろいろとプライドなどもあるのでしょうが、洋食はつくらない(つくれない)ケースが多いようです。
それにしても、ノリの佃煮と白ご飯をうれしそうに食べるヨーロッパの王様の姿、ちょっと想像したらおかしくなりました。