Monday, September 5

公務員

こちらの政府に勤める公務員の友人宅に招かれました。
長期出張にいく同僚の壮行会、という名で、つまり名目は何でもよいようでした。
いつものとおり迷子になり電話すること2回、たどり着いたおうちというのが、官舎扱い(借り上げというか、家賃のほとんどを政府が負担)なのですが、とにかく、広い!のです。

街の中心から少し走ったところで、川を眺められる丘の上に位置したビラのひとつ。2軒の家がつながっている外観で、まさかこれ?という感じでした。シングルの彼女はおそらく30歳代後半ぐらい。10人兄弟姉妹がいるという大家族だそうですが、海外在勤の際に一人暮らしに慣れてしまって、一人暮らしを選んだとのこと。気持ちは十分わかります。しかも、この家をわずかな自己負担で住めるというのであれば、当然でしょう。それにしても、広すぎて寂しいのではという気がするぐらいです。開放感あふれるテラスのあるリビングからは眺めもよく、どの部屋もゆったり作られています。

この国では4割が公務員といわれ、マレー系は待遇の良い公務員を目指します。マレー優遇政策をとっているので、中国系で公務員になれる人数はごくわずか。中国系の人たちは、民間部門、ビジネスや専門職に追いやられることになります。いずれにせよ、優秀でビジネスの才覚があるので、成功して十分豊かな生活をしている人たちが多いようですが、それにしても、この公務員厚遇には目を見張ります。

友人宅を早めに失礼して、夜は、別の友人たちと夕食。そのうちのひとりは、数少ない中国系公務員。弁護士だった彼は、今の待遇には満足しているけれど、仕事には不満、マレー優遇、年功序列社会で今後の昇進も見込めないので、また民間に戻ろうと思っているといっていました。中国系も少しずつは増えているとはいうものの、まだまだ壁は厚いようです。

この国の人種分業制のような就業体制、今後変わっていくのでしょうか。
ただし、すごいところは、アマ(メイド)が一般的なせいか、女性の活躍ぶりです。女性パワーには圧倒されます。まだトップレベル、管理職レベルまではなかなか育っていない感じもあるので、女性大臣誕生、までにはもう少し時間がかかるのかもしれませんが。

2 comments:

Anonymous said...

Chestnutsさん
一人でコメントを書き込んでしまってごめんなさい。こんなに書いていいのかな?
日本でも地方へ行くと似たような状況があって、役場の公務員になるのが一番確実という認識がありますね。
産業がないところであればあるほど、公務員職に対する関心の度合いが上がりますね。
マレー優先主義は、人種差別主義との非難は浴びないのでしょうか?

chestnuts said...

脳天気さん
ぜひぜひ、どんどんコメントしてください。
産業がないのも事実なのですが、石油で潤った利益を国民(マレー系)に配分するという意味で、公務員は、「職業(仕事)というよりも、富の分配制度のための地位」ではないかという話もあります。マレー優遇政策については、民主主義も言論の自由もない国では、人種差別との批判もあがりません。MIBといって、マレー、イスラム、王政の3原則が国是になっています。欧米からも批判されるほど目立っていないし、関心も集めていないというのが現実でしょうか。