Thursday, February 16

色、いろいろ

 最近、だいぶ慣れてきたというか、麻痺しつつあるのがカラフルなマレー・クエ(マレー風のお菓子)。

 ごく普通のスポンジ色、チョコレート入りのココア色あたりはもちろんいいのですが、これ食べられるの?と思う、ピンク、緑、黄色、紫などなど。さすがに青はないと思いましたが、飲み物にはありました。リステリンを濃くしたような青。ペプシの一種ですが、日本では売っていないと思います。

 マレー・クエを勝手に分類すると大きく2つに分けられます。ひとつは、スポンジ系ミニ・ケーキ。ロールケーキか金太郎飴のようなイメージで、一口サイズ大に切られています。ハリラヤではもちろん、ちょっとしたお茶の席に、refreshmentsとしてよく出されます。カステラ、蒸しケーキやチョコレートケーキのミニ版のほか、蹄鉄型、市松模様、渦巻きなど、形も色も味も様々です。蓋付の仕切がある平たいお菓子器にきれいに並べてあります。個人的には結構おいしいものがあるので気に入っています。ただ、これに、ときどき、はっとするような色があります。最初のうちは手を出すのを思いっきりためらっていましたが、断れず手を出すうちに、色ほどの強烈な味ではないことが判明。むしろ、色は普通のスポンジに近いと思って口に入れたら、ドリアン味で失敗、ということも。もうひとつは、食後のデザートとしてよく出されるお米やヤムイモ、ココナツなどで作った重めのケーキ。スアマやお餅、芋ようかんに似たものもあり、ある意味、和菓子に近いです。ただ、この色がまた強烈。ウグイス色ぐらいのものはおいしそうと感じるのですが。あと、正確にはクエと表現されないかもしれませんが、飲み物とデザートの中間タイプや、氷を使ったデザートにも、かなりヴィヴィッドなグリーンが目立つことがあります。これは、チュンドルというものの、もともとの色だと言われるのですが、本当にそれが自然な色なのか疑問のままです。また、これもクエの分野には入らないと思いますが、揚物系スナックも多いです。ヤムイモをベースにエビ(時には、魚、イカなど)のすり身を混ぜ込んだいわゆる「揚げえびせん」。バナナやヤムイモなどのフルーツやフルーツのチップス、それに小麦粉ベースに小魚やナッツを混ぜ込んで揚げたものなど。比較的無着色なのですが、これですら、えびせんの縁はピンク色ということが多いです。

 いずれも、お味のほうは思ったよりおいしくいただけます。飲み物の甘さに比べて、お菓子の甘さは控えめです。アメリカのケーキのほうがよっぽど甘いと思います。それにしても、やっぱりあの色は体に悪いはず。やはり南国、ヴィヴィッドカラー。バジュ・クロンも相当すごい色あわせがあるので、お菓子でも、こういう華やかで目立つ色が好まれるのでしょうか。

 日本の和菓子も、よく考えてみればお干菓子はかなりカラフル。ショッキング・ピンクということはなくても、少なくとも着色料は使っています。M&Msなどアメリカのお菓子では、真っ赤や真っ青だって珍しくありません。そう思うと慣れてきたとはいえ、選択の余地があれば、やはり私の中で「お菓子らしい色」「自然と思われる色」に手が伸びます。確かに、お菓子は目でも楽しむもの。遊び心や見た目の工夫も重要。何事も満艦飾がお好きな人たち。お菓子の種類がいろいろあるのは楽しいですが、色までここまでいろいろにしなくても、と思うのですが。

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