Saturday, December 25

モネとジヴェルニーの画家たち@Bunkamura

 大好きなモネ。ただ、モネ展とはなっていなかったのに気づいていなかったのですが、モネの作品とモネに影響を受けたジヴェルニーの画家たちの作品。

 英国時代、海峡を越えてノルマンディーに行った際に、ジヴェルニーにも立ち寄りました。風光明媚な小さな村。モネのファンが世界中から観光客としてやってくるので賑わっていますが、基本的には何もない、のんびりとした美しいところ。モネが晩年に移り住んでから、特にアメリカ人の画家が大勢やってきたのだそう。一時期には300人以上もの画家が滞在していたというのですから、すごいところです。

 モネ展と思って観始めると、あら?と思いますが、ほとんど知らないアメリカ人の画家ばかり。どれも印象派らしい優しい色彩に光があふれた自然や村の暮らしを描いた作品で、おうちに飾っておくと落ち着いたり癒されたりしそうなものが多かったです。モネに影響を受けつつ、独自性が打ち出されたものも。そうした作品を観つつ、モネの作品に移っていくと、やはりその絶妙で深い色彩や筆さばきに感動します。

 ジヴェルニーの美しさとともに、家族や友人に囲まれた田園での生活という、それ自体がとても贅沢でうらやましくなる明るく幸せな環境が作品の柔らかさを作っているのでは、という気がしました。

 睡蓮の連作は、欲を言えばもっとたくさん観たかったですが、いつまで観ていても見飽きません。日本の美術を愛したモネだからこそ、和の要素や感覚が感じられる作品も多く、特にそれを睡蓮のシリーズからは感じます。点数はそれほど多くはありませんが、モネ好きだったらとても楽しめる展覧会です。

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