Monday, November 28

red & gray

土曜日はChiorのコンサート。

結構人の入りもよく、楽しく歌うことができました。
共通してみんなが言っていたのは、練習した時間の割にあっという間に本番が終わってしまったということ。まだ、他の人たちはもう1回歌うチャンスがありますが、私は2回目には参加できないため、本当にこの1回切り。終わってからも、曲が頭をぐるぐる回るのですが、もうこうして歌うことがないのは(勝手に歌うことはもちろんできますが)残念でした。

おそろいのTシャツなどそろえることもあるらしいですが、今回の衣装は、トップはred、crimson、scarlet、ボトムは黒の指定。ショッピングモールに探しに行ったのですが、適当なものもなかったし、ムリに気に入らないものを買ってもと思い、手持ちのもので済ませることに。「赤」というのはかなり幅があって、くすんだ赤がbest、オレンジやピンクはダメ、と最初に言われた気がするのですが、ふたを開けてみると、当日はそれなりに色々。私は、ベロアのワインレッドのスリーブレストップにシフォンの黒スカート(実はダンス用)。一応、ムスリムのゲストもいるだろうけれど、プライベートな集まりだからノースリもOKとの確認はしてありました。全般に、いわゆる、「赤」のシャツやブラウスに、黒のスカートやロング・パンツが主流でしたが、ダーク・ピンク、ピーチ、オレンジも1人ずつぐらい。それでも、何となくはまとまった感じになっていました。赤が集まるとやはりインパクトがあります。ダンス・スタジオのバレンタイン・パーティーのテーマも赤でしたが、そのときのことを思い出しました。

chiorのほかに、ソロや、楽器演奏などを組み合わせて、なかなか楽しめるコンサートになっていました。そして、コンサートが終わると、22時近く。友人に急いで連絡。Hari Raya Messなるものに誘われていて、遅くてもいいから迎えに行くといわれていたのでした。

Openhouseとの違いもよくわからず、とりあえず連絡をいれました。家に戻って、衣装からロングのワンピースに長袖カーディガンに着替え。色は意識したわけではないですが、落ち着いた濃いめのピンク。雨の中、迎えに来てくれた友人の向かった先は、陸軍キャンプのひとつ。普段は結構セキュリティが厳しいらしいゲートを通過、食堂らしきところにつき、そこが会場とのこと。彼女の、かなりseniorなポストにいるという友人が出迎えてくれました。通常のopenhouseと同様に、食べ物があり、こんな時間にと思いつつ、勧められるままお料理をとって、甘いテタリとよばれる紅茶とともに頂きました。そのうち、カラオケが大音量で始まりました。

周りを見回したり、話を聞いたりしているうちにわかったのは、そこが、国防省・軍に所属する独身女性ばかりが住む寮などの食堂であるということ。寮といっても、ホテル並みの施設らしく、プールもあり快適だそうです。ふと気がつくと、grayが目立ちます。かなり年配の女性と友人と私など「外部」を除くほとんどの女性が同じ布で仕立てたバジュクロン(もどき)を身につけていました。相当地味目なグレーに花柄がはいったもの。どこの省などでも、制服のように布が支給されて、自分にあうように仕立てるのはごく一般的。目を見張ったのは、その個性的なこと。それだから、すぐには支給の布と気づかなかったのです。オーガンジー素材の同色の別布でガウン風な上着を作っていたり、裾に別布を使ってみたり、斜めカットでレイヤーにしてみたり、とにかく相当自由に着こなしています。部分的にスパンコールやビーズで飾る程度では、目立たないほどです。思わず目が点になってしまったのは、グレーの布は身頃だけに使い、袖は白布でひらひらと広がらせ、黒布で作ったマーメイドスカート風なものを別に身につけている人。奇抜すぎて、伝統的な衣装とはかけ離れています。基本の体の線が出ない長袖、ロングスカート・パンツという概念も危うい感じです。それでも、残念ながら、まねしたいと思うほど、素敵なデザインはあまり見かけませんでした。

服装だけでなく、個性的な人が多く、この国にもこんな集まりがあったというのにとにかく驚きました。つい先日、やっぱりconservativeな人たちだと思ったばかりだったので。ただ、やはり「独身女性武官」の内輪の集まり。国防省の副大臣(男性)がカラオケを熱唱し、ニコニコと私とも握手をして帰っていく、ちょっと特殊な場。おそらく、これを着て外に行くわけではないのでしょうし、いつでも副大臣のカラオケにピューピューと口笛をならすノリ、ということは、ないのだとは思いますが。

messと聞いたときに、「混乱」という訳がすぐ浮かんできたのですが、あとで辞書を引くと「主に陸海軍での食事仲間、食事、会食堂」という意味があることがわかりました。それでも、あの雰囲気は、もしかしたらその二つの意味の掛け詞なのかもしれません。

redとgray、とにかく対照的なイベントを一晩のうちに体験してしまいました。特に、陸軍キャンプの女の園は、不思議な世界でした。

おもしろかったですが、とても長い夜、でした。

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