土曜日、chiorを紹介してくれた歌の上手な友人が、教会での結婚式で歌うからよかったら一緒にと誘ってくれました。というのも、その場所が、車で2時間弱、石油ガスの産出で有名なところ。1年ちょっといたのに、通り過ぎた程度で一度もきちんと行ったことがありませんでした。帰る前に、せっかくだから、と思ってくれたようです。
まったく知らない人の結婚式に出るのは、以前、マレーの結婚式で経験済み。教会だったら、いずれにせよオープンなので、まぁお邪魔しても差し支えないだろうと思い、行くことに。日帰りでももちろん行けるのですが、彼女はもともとそちらの出身。知り合いのおうちに泊まるからといわれて、お泊まりグッズも準備して出発。
車の中で、結婚するのが中国系のカップルだということを知りました。教会に到着し、簡単なマイクテストをしたあと、彼女は着替え。教会はクーラーなし。窓は開け放され、ファンが回っていますが、人が入っていると相当暑いです。
一度、中国と英国と日本のミックス・スタイルの結婚式に出たことがありますが、中国系クリスチャンの結婚式は初めて。いろいろ驚いたことがありました。まずは、新郎新婦が思いっきりポーズをつけて撮った巨大写真が2枚、造花やリボンの飾り付けとともに、教会の前面に張り出されています。中国系の人たちは、結婚式の前に写真をとって、新聞に「結婚します」とか「おめでとう」とかいう巨大広告を掲載しますが、それをそのまま引き延ばして張っているよう。うーん。写真好きのこの国ではきっと普通なのでしょうが・・・。次に、教会に何人も白っぽいワンピースやツーピースの人たちがいたこと。これは、聖歌隊の人たちだったのですが、白は花嫁だけでは?と思ってしまいました。白と(派手な金や黄色のネクタイ!)で統一というのがコスチュームだったようです。参列者の服装も、かなりカジュアル。コットン素材のワンピースはよい方で、ごく普通の格好をしている人も。新郎新婦の親族ですら、ネクタイなしのカジュアルスタイルなのにはちょっと驚きました。まぁ、昼間だし、暑いですから仕方がないですが。その一方、教会だから肩をだしてはまずいかな、と思っていたのですが、その心配はなく、ノースリーブは多数。そんな観察をしているうちに、まずは、groomの車が、そしてbrideを乗せたお花やリボンで華やかに飾り付けた四駆が到着。荘厳な雰囲気はあまりなく、お式が始まりました。リングボーイやフラワーガールの子どもたちがぞろぞろと歩くあと、新婦の父に手を引かれた花嫁がバージンロードを。
中国語のみのときもあって、よくわからないときもありましたが、始まってまたもや驚いたのは、神父様がカラオケよろしく聖歌を歌い出したこと。お説教も結構長かったですが。それに、友人のソロ・リサイタル状態の歌が2曲、聖歌隊、両親への花束贈呈、キャンドル点灯など。本来の結婚の誓いや指輪の交換、誓約書へのサインももちろんあったのですが、途中で拍手ありのかなり盛りだくさんの結婚式で、なんだか、披露宴の一部が混じっているような印象でした。 教会内の造花やリボンの飾り付けから何から何まで手作り感あふれるアットホームなお式ではありました。
お式が終わって、教会のすぐ横の野外でtea party。サンドイッチやサテーなどは別に目新しくないのですが、もちろん、結婚式といえば、ウェデイングケーキ。本格的に、5段重ねに生花をあしらった生ケーキでした。バタークリームで外見は真っ白なのですが、切ってみると中はいつものカラフル・スポンジケーキ。グリーン、ピンクなどのレイヤーは最近では見慣れた色合いです。フルーツケーキにアイシング、であれば、相当持ちますが、生ケーキ。こんな巨大なものをどうやって食べきるのかしら・・・と心配になってしまいました。
teaが終わり、結婚式はおしまい。ただ、これで終わりではありませんでした。その後、せっかく来たからと観光客らしく小さな街中をドライブで案内してもらい、なぜか太極拳の練習に加わってみたり、ビーチに夕日を見に行ったりして、泊めていただくおうちに戻ると、友人の携帯にbrideのお姉さんから、「なんで、レセプション(ディナー)の会場にいないの?」と電話。招待されていない、といっているのに、結局今から来なさいということで、1時間半ほど遅れてディナー会場へ。経験上、おそらくまだほとんど始まっていないだろうと思ったのですが、予想通り。中華のコースは前菜とスープが終わったところ、お腹も空いていないので十分ちょうどよいタイミングでした。brideは紫で長いトレインのカクテルドレス。途中で、クリーム色のドレスにお色直し。チャイナドレスではありませんでした。遅れていったのでスピーチがあったのかよくわかりませんが、途中で余興らしい、カラオケやバンド。それに、中国式お決まりの乾杯(でも、お茶かソフトドリンクでした)。
ひな壇はなく、花嫁花婿も丸テーブルのひとつで、ステージになっている部分には、ウェディングケーキが飾られていました。昼間の残り4段と、さらにピンク(!)と白の3段ケーキ。ケーキづくしです。なんだかよくわからないけれど参加した状態でしたが、さらに、帰りがけ、白いケーキの一番上を持って帰ってと渡されました。一番上とはいえ、かなり大きなもの。箱もなく、手にずっしりと重い白いケーキを捧げ持って帰っていく姿はかなり笑えたのではないでしょうか。
見知らぬ人とはいえ、晴れの席というのはやはりよいものですが、それにしても、長い1日でした。
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