Monday, August 11

対決 巨匠たちの日本美術

 久しぶりの上野。平成館という建物も初めて行きました。話題になっていて気になっていた特別展で終わってしまう前にと駆け込みで。

 日本美術、実はあまりじっくり観たことがありませんでした。印象派などのほうが好きなので、ついつい、いつもそちらに。今回の展示は、全国の美術館・博物館そして寺社から集められていて、「ライバル」関係といえるような巨匠の作品比較、というのがとても新鮮でおもしろかったです。

 ポスターにもなっていて、気になっていた若冲と蕭白、雪舟と雪村、歌麿と写楽などなど。運慶と快慶など教科書でおなじみの作品も多く、やはり有名な作品の前はひとだかり。かなり混んでいました。いちばん気に入ったのは、宗達と光琳。屏風絵は、やはり華やかです。特に、光琳の白菊の美しいこと!誰もが知っている風神雷神も、宗達を師とあおぎつつ、独自の構成や手法を考案し、最大のライバルとしてそれを越えようとしていく光琳の作品の違いは、イヤホンガイドの説明もよくわかりやすかったです。長次郎と光悦の楽茶碗も素敵なものばかりでした。どれかひとつもらえるとしたらどれがいい?という会話をされていたご夫婦がいらっしゃって、もらえるならどれでもいいけど、と思ってしまいました。応挙と芦雪の虎はどうみても猫、だと思ったり、地味で素朴な円空と木喰の仏像対決、特に円空のものは荒削りな感じでまだ未完成?と思ってしまったり、もしましたが。

 巨匠13組の作品。最後のほうは閉館時間も迫っていて、疲れてきたこともあり駆け足になってしまいましたが、素晴らしい展示でした。日本史や美術史、もう少しまじめに勉強しておけばよかった・・・といつもながら反省してしまいました。

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