MOA美術館の薪能を観に行くのがメインで熱海1泊旅行へ。
まずは到着して、待ち合わせ時間より早かったので、早い組で、駅前の家康の湯という足湯に。足湯は間歇泉の横に作ってあり、しかも、本当に駅前。待ち合わせがてら、電車の待ち時間などにも、ついでに足湯に入るという気軽さがよいです。足をいれてみると結構熱かったですが、気持ちよかったです。その後、お魚料理がおいしい、というフレンチ、クレールにてランチ。いただいた、セットのメインのお魚のトマトソース。白身魚でタイ系のお魚、だったのですが。それぞれ、プロヴァンス・ソース、ウニを使ったソース、カニを使ったソースなど、違うものを選んだたらお魚も、スズキ、マダイなど、お魚も違ったものがでてきました。サラダ、お魚のダシがきいたコンソメ風のポタージュに、最後のコーヒーもおいしかったです。
ランチ後にさらに参加者が合流。「あたみや」で利休まんじゅう、という、通常午前中で売り切れてしまうことが多い、といわれる、結構大ぶりで甘さ抑えめのおまんじゅうを買い食いしたり、起雲閣という、10年ほど前までは旅館として使われていた立派なお屋敷を観たり、サンビーチで行われる、いかにも地元のお祭りという感じのビール・フェスティバルに立ち寄ったりしてから、ようやく、メインの薪能に。
起雲閣のお庭。ただ、お庭は中を歩くより建物から眺めるほうがよい感じでした。建物はアールデコをとりいれた、ローマ風バスがあったり、ちょっと他ではあまりない感じ。太宰治、三島由紀夫、尾崎紅葉、坪内逍遥など、とにかく著名な作家などが多く逗留し、執筆したという歴史のある建物。それぞれのゆかりのお部屋あり、洋館あり、と和洋折衷な、時代を現すような独特な建物でした。
熱海は本当に坂が多くて、山の斜面にあることを感じますが、MOA美術館はその中でもさらに山の上。入口から建物内に入っても、立派なエスカレーターがどこまで続き、その近未来的な雰囲気からそのうち天国かどこか別世界についてしまうような雰囲気の中、ようやく、薪能の会場に。海をバックにした能舞台。一般の観覧席は斜面になっている芝生なので、ちょっとおしりが痛くなったり、位置によっては見るのが大変だったりはしますが、雰囲気ともども楽しめました。演目はメジャーなもので揃えられているということで、熊野、成上り、葵上。メジャーといっても、お能をあまり知らないので、狂言の成上りと、以前観たことがある葵上はともかく、熊野はあらすじを読んだだけでは足りず、台詞と照らし合わせながら。
翌日は、雨になってしまいましたが、直前でも予約をとっていただけた旧日向別邸で、ブルーノ・タウトというドイツ人建築家の作品を見学。昨年、タウトの集合住宅が世界遺産い指定されたそうで、そういう意味でも、最近注目度は高まっているよう。まずはビデオを観て、その後、専門家による非常に丁寧なご説明をうけながら、地下に当たる部分の、タウトが設計した3部屋を見せていただきました。とても日本人では発想できない間取りや細部にわたる工夫、でも、日本や日本文化をこよなく愛したタウトだからこその、素材使いや日本らしい美しさをとりれている部分。貴重な文化遺産をゆっくりと鑑賞させていただきました。
1泊2日でそれほど長い滞在ではなかったにせよ、正直なところ、熱海にこれほど観るところがあると思っていなかったので、思った以上に充実していました。何より、東京から近く気軽に行ける、ということもあり、熱海、また遊びに行きたいな、と思います。次回は、今回行かれなかった他の歴史や由緒ある建築物や、芸妓見番にいってみるのもおもしろそうです。そして、何より、海も山もあるという恵まれた自然も魅力の一つです。
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