Wednesday, August 31

中国雑伎団

昨夜は中国雑伎団を見に行きました。
文化行事がものすごく限られているこの国、昨日の公演は1日のみということもあって、結構な入りでした。

あの体の柔らかさ、筋肉には本当に恐れ入ります。バスケの試合と同じスタジアムを使うので、ちょっと会場が広すぎたり、音楽が途中で切れたり、ショーの構成がこなれていなかったりはしましたが、年に数えるほどしかない公演ものなので、文句はいえません。とにかく、あるもので楽しまなければ、です。

この国独特なのは、どんなものにも必ず「主賓(Guest of Honour)」がいること。文化行事、セミナー、レセプション、国際会議、要は何でもです。ヨーロッパでオペラやコンサートが「Royal Gala」などとなっていると王室の出席があったりしますし、日本でも大きな行事の開会式に皇室の出席があったりはもちろんします。ここでは、すべての行事に主賓がいるので、内容によってレベルが決まってきます。たいていが王室関係者か大臣。そしておもしろいのが、イス。席はものすごく重要なのです。VIP席というのは必ずあって、それは場所が区切られていたり、特別だったりするだけではなく、イスの種類が違うのです。テーブルがある場合には、VIP用だけテーブルクロスが違ったり、花が飾られたり。イスも王室のときは、金ぴかの豪華なもの、大臣ぐらいだと、普通とは違う立派なもの、それ以下だと、ちょっと他のイスよりもよいもの。下々のものとは区別する、という意識がものすごい強いようです。今でも貴族がいて、階級社会が根付いている英国人の友人ですら、この主賓制度にはびっくりのようでした。

また、主賓は必ず15分から30分遅れた時間に到着するように設定されています。開始時間が19:30とあったら、主賓到着は20:00。時には、レベルにあわせて、異なる開始時間が記載された複数の招待状が用意されます。

昨夜は、大臣が主賓でしたが、15分遅れぐらいで始まったのでよいほうでした。VIP席は、派手な黄色い布で飾られて、イスももちろん、スタジアムの作りつけプラスチックイスよりも柔らかくてきちんとしたものが並べられていました。大臣を撮るために集まった(もちろん、中国雑伎団のショーそのものも撮影はしていましたが)プレスの数の多さもいつもどおりです。

日本のアミノ酸ドリンクのCMを思い起こさせる、人間業とは思えない中国雑伎団の演技を見ながら、だんだんなじんできた、この国の独特な習慣のひとつについて考えてしまいました。

Tuesday, August 30

La la la♪

昨夜は久々のコーラスの練習。

ここで音楽を教えている先生が指揮をとって、英、オーストラリア、ニュージーランドなどからの英語の先生たちなど、音楽好きを中心としたコーラス・クラブがあることを知ったのは3月頃。4月からソプラノパートにいれてもらいました。まだ新入りメンバーです。

7月にコンサートがあったのですが、そのあたり1ヶ月、出張と帰国で不在でした。そのため、一応は練習したもののステージには立てませんでした。コンサート後1ヶ月あまりのブレーク(いつも暑いので「夏休み」とはいえないのでしょう)があり、先週から練習再開でした。

前回のコンサート用には、バッハから、ジャズ系の曲、オペラ座の怪人まで、バラエティーに富んだ選曲でかなりの数を練習しました。次回のコンサートはたぶん11月、ということですべて新しい曲。いきなりの曲は、フランス語。そういえば、前回は、ドイツ語もあって苦戦しました。知らない曲の音符を追いつつ、フランス語の歌詞で歌うというのはかなり厳しいです。次の曲は、バッハだったのですが、珍しく、全部「La la la」。これは楽でよかったです。昨日は5曲、コーヒーブレークを挟んで2時間練習しました。

この国では残念ながら、ポップス以外の音楽に対する関心がかなり低いのです。特にクラシックに至っては、CDすらほとんど売っていない状況。これは、イスラム化の一環で、西欧文化であるとして音楽教育も学校のカリキュラムから外されてしまったことも影響しているのでしょう。インターナショナル・スクールやわずか二つ程度の音楽教室以外では、子どもたちがいわゆる「クラシック」音楽に触れる機会はほとんどないようです。かといって、民族音楽がそんなに盛んという印象もありません。楽器屋さんも少なく、コーラスを始めた頃、キーボードを入手するためあちこち探し回ってしまいました。

自分たちの好みの音楽がないのであれば、自分たちでやるしかない、という感じで、ヨーロッパ系の人たちを中心に、コーラス・グループがあったり、バンドがあったりするようです。歌うのは、気持ちがよく、ストレス解消にもなります。時々、歌詞を「La la la」でごまかしつつも、楽しく参加しています。

Monday, August 29

17歳の王女様

国王の話に引き続き、王族話題。
昨日、仕事の関係で、ナマ王女様と握手。
ちょうど近くを通られて、流れであちらが手を出されたので握手しました。

よく考えてみたら、少し前までは普通の高校生だった彼女。
とてもそうとは思えない、しっかりとした落ち着きがあり、スピーチも堂々としていました。
さすが、スイス人のお母様を持つだけあって、背も高くすらっとしていて、きれいな顔立ち。
これで、少しは、この王室の濃すぎる血が活性化されればよいのですが。

王室は、どこでも、近親での婚姻が多く、血が濃くなりすぎて、問題になりがちです。
先日も、確か、国王の弟にあたる王子の息子と国王の妹にあたる王女の娘の結婚がありました。
日本でも許されますがいとこ同士です。ほかにも、国王の娘と国王の弟の息子の結婚話がでたり、子供の数が多い分、いろいろあります。いとこといっても、親同士が両方兄弟姉妹だったりする場合もあるらしく、さすがにこれは問題視されることもあるようです。

こちらに来てから、前第二王妃とばったり会ったり、ダンスの発表会に、その娘にあたる王女が来ていたり(でも、その日は知りませんでした)、多少は王族を見かけることはあります。でも、まだ、王宮には入ったことはありません。王宮が一般に公開されるのは、ラマダン明けのお祭り、ハリラヤ中の3日間のみ。この期間は、イスラム教徒でなくても、旅行者でも誰でも、とにかく並びさえすれば最後は王族と握手できるそうです。1日、何百人もの人と握手し続けるのですから、相当な苦行でしょう。昨年は、17歳の王女様人気で、女性の列が長かったそうです。そう、イスラムですから、男性は男性、女性は女性としか握手できません。私も国王と握手はできませんが、17歳の王女様との握手を楽しみに並ぶことは女性にしかできないのです。

今年のハリラヤには、17歳の王女様ともう一度握手するために長蛇の列に並んでみようかなと思っています。そのときにも、おそらく、国王の26歳の第二夫人は現れないのではないでしょうか。

Sunday, August 28

嵐のような週末

今週末は週末だというのに、土曜日、日曜日ともに仕事の関係で6時起き。
6時はまだ暗くて、余計に朝早いという感覚になります。
あちこち動き回ってさすがに疲れました。

重なるときは重なるもので、特に昨日は大変でした。
その中で唯一、完全にプライベートで楽しかったのは、英国人の友人のLeaving Party。
20時スタートといわれて21時半近くにようやく行けたのですが、まだ、ドリンク(もちろん、お酒です)。
着いてしばらくしてから、非常にタイミング良くディナー開始でした。フィリピン人の奥さんはとてもお料理上手なのですが、さすがに人数が多いので、ホテルのケータリングを頼んでいました。プール付き1軒家のテラス部分には、白いテーブルクロスにワイングラスやカトラリーがきれいにセットされた大きな丸テーブルが3つほど並べられていました。お料理はビュッフェですが、ホテルのウェイターが飲み物はサーブしてくれる、というなかなか本格的なパーティーでした。残念ながら、夜から降り出した雨は雨足を強くするばかりで、お庭やプールをブラブラすることはできませんでしたが、長い1日の最後、リフレッシュすることができました。

今日の仕事はお昼までに終わったので、全く興味はなかったのですが、周囲の熱狂ぶりに影響され、Finalということでバスケットボールの応援へ。韓国との3位争いです。結果は、残念ながら韓国に破れましたが、かなり盛り上がりました。そもそも、スポーツ観戦そのものにあまり興味がないのですが、外国にいると、たいてい愛国心が強くなるもので、応援には力がはいります。それに、バスケはルールもわかりやすく、スピード感もあって楽しめました。同僚たちの席に合流して、日の丸を振りながら観戦。でも、一番すごかったのは隣に座った中国系の女の子。日本チームの選手の一人の大ファンになったという彼女。「ジャパン、ガンバレー」「○○(お気に入りの選手の名前)~」「コッチー」「イケー」、と覚え立ての日本語を連発。その黄色い声援は、日本人の応援レベルを遙かに超えていました。

ちなみに、優勝争いは、2チーム出場していたフィリピン・チーム同士。フィリピン人の友人たちには一緒に観戦しようと誘ってもらったのですが、さすがに疲れて帰ってきてしまいました。

それにしても、感心したのは、彼女の積極的なこと。いつどうやって聞いたのか、25歳独身の彼女は、お気に入り選手は若くて年は釣り合うのに、もう結婚している、と嘆いていました。言葉があまり通じないのだから、こういうことは早くどんどん進めなきゃ、といっていたのが笑えました。

ようやく一息つけたなどと思っているのではなく、日本の試合は全部観戦した(きっと、今日と同じテンションで・・・)という彼女のパワーを見習うべきなのかもしれません。
そういいながらも、嵐の去ったあと、今日はやはり早寝してしまいそうです。

Friday, August 26

否定それとも肯定?

昨日の新聞記事はこの国らしいというか。

先日の国王の第二王妃との結婚について、いつになったら発表があるのだろうかと思っていたら、昨日の新聞にようやく記事が。といっても、タイトルは、「マレーシアの新聞記事を否定」。ということは、やっぱり結婚していなかった? と思ってしまうのですが、最後までよくよく読むと、一番最後の半分マレー語混じりの秘書官コメント部分に、「prenikahan」を執り行ったことは確認する、とあります。実は、これが、イスラム教の結婚の儀式なのだそうです。わかりやすいたとえだと、キリスト教式で神父様の前で「あなたをこの○○を妻としますか」というあの夫婦の誓い。さすがイスラム教、宗教者はまずは男性のところにいき、次に女性のところにいき、と男女それぞれが別々に誓うのだそうです。これは宗教上正式な手続きなので、これが終われば二人は晴れて結婚したということになるのだということです。マレーシアの新聞が、来月、王宮で結婚式が行われる予定、と報じたことを否定した記事だったのです。まだ、称号なども決まっていない段階で、本来は、新聞で発表はしたくないけれど、マレーシアの新聞記事をこのまま放っておくわけにもいかない、というところでしょうか。このわかりにくい記事、英国人の友人たちも、あれ、結婚を認めたということだったの?といっていました。

やはり第二王妃は第二夫人。イスラムの世界でも、すべての妻を平等に扱うことが定められているとはいえ、一番目とそれ以降の差は大きいようです。モハメッドが4人までの妻帯を認めたのは、まさに未亡人の生活の保障、救済、という意味があったからだそうなので、現在の社会福祉制度、特に今のリッチなこの国には当てはまらないということなのでしょう。結局、第二夫人以下は日陰の存在、お妾さんに近い扱いで、隠されていることが多いようです。

ビル・ゲイツの前には、世界で一番の資産家、とフォーチュン誌で紹介された国王。部屋数は1700を超える世界最大の私邸といわれる王宮に500台の車を所有。それだけを考えれば、二番目でも三番目でもいい、といえばいいのかもしれません。

Wednesday, August 24

アフター4.30

この国の主要娯楽は映画。
それなのに、まだ、1回しか行っていないといったら、早速マレー系の友人からお誘いがあり、昨日は映画に行ってきました。

実は、マレー系の人たちの中に一人混じって遊びに行くのは初めて。マレー系の人たちのほとんどが公務員で、仕事は午後4時半が定時です。残業することはあまりないので、「アフター4.30」を謳歌できるわけです。といっても、そんなにバラエティに富んだ過ごし方ができるわけではありません。大家族で、結婚するまで一人暮らしをする人もとても少ないため、たいていは家族と過ごしているという印象です。それでも、シングルの彼女たちの「アフター4.30」の王道は、やはり、映画と食事、のようです。

映画館は寒いというのは常識なので、ジャケットにパシュミナ持参。大正解でした。
主要娯楽といいつつ、格安DVDが出回るほうが早いので、人気作品でも封切りになってしばらくするとすぐにがらがら。次の映画に変わってしまいます。Charlie's Chocolate Factoryを観たのですが、市内から離れたほうにいったせいもあり、私たちを含めて3,4組のグループのみ。ドラマなどで、「映画館貸し切りデート」という設定がありますが、この国ではかなり簡単にできてしまいそうです。映画の中身としては、ディズニーランドチックなセットで笑えるシーンが多く、ストーリーは単純明快、仕事のあとに頭を使わず観て楽しめる映画でした。

映画はCMがなく、予告編をひとつぐらいやってからすぐに始まります。それでも終われば結構遅いのですが、それから彼女たち行きつけのニョニャ料理へ。ニョニャは、マレーと中華のミックスです。フィリピン人バンドがいるお店で、その日はお誕生日が多かったのか、キャンドルをともしたデザートのお皿が運ばれたテーブルに行っては、バースデーソングを歌っていました。遅くから行ったので、その日最後のお客さんになった私たち。彼女たちが常連ということもあり、なぜか、フィリピン人バンドの伴奏で歌うことに。実は、中国系に劣らず、マレー系の人たちもかなりカラオケ好きです。カラオケならばまだよかったのですが、ライブ・バンドの彼らが自分たち用に持っている手書きの歌詞を見ながら歌うのは相当大変でした。日本語の歌を、といわれて、彼らのレパートリーにあったおそらく唯一の日本人女性歌手の歌は、宇多田ヒカルのFirst Love。聞いたままをアルファベットで書いてあるので、歌詞をみても???という感じでした。

海外での生活経験がある若い世代ほど、ここでの生活は刺激が足りない、文化的なものが足りないと、私を含めた外国人と同じことを感じるようです。それでも、立派な家、アマ(メイド)がいる生活、保証された仕事、その仕事は早くに終わり、そのあと映画や食事、スポーツや習い事(数は限られますが)をして、頻繁に海外ショッピング、逃避旅行に出かけられる彼女たちの生活には、余裕があります。

アフター4.30をどう過ごすかとは、贅沢な悩みではあるのかもしれません。

Tuesday, August 23

Party party

国王結婚については公式発表がないので、この国の新聞には、「結婚した」という程度の記事さえありません。一応、結婚の事実は政府も認めているのですが。国民の反応としても、歓迎ムードではないようです。どうも、こちらのほうはパーティーモードになりそうもありませんが、先週末は本当にパーティー続きでした。

金曜日のお呼ばれ、土曜日の打ち上げ兼バースデーパーティーに引き続き、日曜日はふたつ。

ランチは同じアパート内の日本人の方のところで。中国系で日本語ぺらぺらの友人が、フィッシュマーケットで買ってきてくれたというカニ、エビなどをゆでたり蒸したりしたものを豪快にいただきました。ものすごく小さな小エビ(桜エビのような感じ)のお好み焼き風という創作料理は、シンプルなのですが、なかなかおいしかったです。この小エビ、1キロで3ドル(約200円)という激安だったそうです。

いつも、おいしいお店や食材の買い方、お料理方法など、新たな知識を得ることが多いのですが、この日最もおもしろかったのは、「悪魔払い」の話。ここ1ヶ月ほど、こちらの学校で女子生徒が突然ヒステリー症状を起こすという事件が相次いでいます。原因は不明で、ストレスではないかなどといわれていますが、同世代の女の子のみが倒れているので、思春期特有の伝染性の何か精神的なものなのでしょう。先日、同僚の歓迎会が終わって、アパートに帰る途中、すぐ近くの女子校の前がやけに混んでいました。学校のお見送り、お迎え時間にはよくある光景ですが、夜の9時。そんな時間ではありません。駐車した車からうろうろでている人も大勢いて、なんだろう、何か学校で行事でもやっているのだろうかと思っていました。そうです、まさに、このとき「悪魔払い」が行われていたのです。この女子校、最初にヒステリー事件が起きて、その後連続して何人も倒れたところでした。ヤジウマたちは、払われた悪魔を見るために集まっていたそうです。でも、結局悪魔は見えなかったとのこと。悪魔払い師はわざわざインドネシアから呼ばれてきたそうですが、払えなかったということは、またやるということなのでしょう。いったい、払われた悪魔というのはどういうものなのでしょうか・・・。中国系友人のさらに友人いわく、この国には、今の時期(Hungry goastの季節)、15万の亡霊が飛び交っているそうです。15万といえば人口の約半分。すごい数です。それにしても、彼女もなぜ15万という中途半端な数字がでてくるのか、どうやって数えたのか(笑)、と首をかしげていました。ちなみに、Hungry goastというのは、日本のお盆のようなものかと思っていましたが、日本人の方に、仏教の「お施餓鬼」だと教えていただきました。調べてみたら、日本ではお盆と一緒になっていることが多いようですが、「餓鬼の世界におちて飢餓に苦しむ亡者に食物を供えて弔う法会」なのだそうです。いずれにせよ、怖いものは苦手なので、15万もの亡霊が飛び交っている様子も、悪魔払いされた悪魔も、見たくありませんが。

その後、夜は、また、別の中国系友人のバースデーパーティー。前日に急に誘われて、どこでやるのかも知らず、とにかく車に乗って、連れて行かれたのはかなり市内から離れたところのホテルのボールルーム。貸し切りでカラオケをしたり、踊ったりしていました。まるで結婚式のように夫婦でケーキカット。あつあつぶりを見せつけられて、昼間の悪魔の話はこのパーティーですっかり忘れ去られ、しっかり眠ることができました。

娯楽の少ないこの国では、パーティーをするか、呼ばれるかしないとやることがないので、とにかくみんな頻繁にパーティーをします。到着してしばらく、こうした仲間にいれてもらえるようになるまでは、本当にみんな何をして過ごしているのだろう・・・と思ったものでした。

Monday, August 22

今度は26歳!

週末はパーティー続きだったので、その話題をと思っていたのですが、それは明日以降に書こうと思います。

今朝の話題はなんといっても、国王の結婚!
まったくびっくりです。

日本でも夏枯れの今の時期、格好のワイドショーネタになりそうですが、2回目の第二王妃との結婚。
お相手は、マレーシア人の元ニュースキャスター、26歳。33歳の年の差で、国王にとっては息子(皇太子)より若い奥さんを迎えたことになります。ものすごく内密に、国王のマレーシアにある私邸で、家族、親族、ごく少数の友人、という限られた人だけを招待して昨日結婚式が執り行われたそうです。いまだ、政府としての公式発表はありません。王室からの発表を待って、国としてどのような対応するかを検討した上で正式に発表する、ということで、どの程度のお祭り騒ぎになるのか、ひっそりとしたままなのか、今はわかりません。

前第二王妃は元スチュワーデス、スコットランド人と日本人の血を引き、国王との間に4人子供がいますが、これで国王との距離も広がるのでしょう。

それにしても、33歳の年の差。
でも、私を含めて、国王と皇太子、どちらを選ぶかと聞かれたら、圧倒的に国王。国王は、男前で年より若々しく見え、今の地位に加えて、頭も良く、評判もよいのです。それに引き替え、ちょっと頼りなさそうな感じの皇太子。元ニュースキャスターの彼女の選択は間違っていないような気もします。
彼女がマレーシアのテレビ局を一身上の都合ということで退職して以来、どうも噂はあったようです。

まだ、第三、第四王妃の座は空いていますが、今後、どうなるのでしょうか。
次は、やっぱり息子に対抗して17歳、かもしれません。

Sunday, August 21

ドリアン・ケーキ

今週末はお呼ばれ続き。
昨日は、先週のダンスの発表会の打ち上げ兼インストラクターのお誕生日ということで、スタジオの経営者のおうちでパーティーがありました。

イスラムでは犬も禁忌。このお宅は、この国のビジネス界では有名な中国系一族なのですが、なんと犬が5匹も。放し飼いなので、ゲートから入ってきた車に一斉に向かってきました。犬をよけつつなんとか駐車。車から降りたものの、周りに犬たちが群がってきました。そのうち一番大きな犬が吠え立てるので、動けない状態。しっぽを振っているので敵意はないとはわかるのですが。玄関から笑いながら助けに来てくれるまでそのままでした。後ろに続いていた車から降りてきたムスリムの友人は私どころの騒ぎではなく、犬が耐えられない様子。ちなみに、彼女は、アルコールは酔っぱらわなければ飲んでよい、ということで、この日もワインを飲んでいましたが、犬は全く受け付けないようでした。

ケータリングで準備された典型的な中華・マレー的なお料理を食べたり、一部の人たちはカラオケをしたり(カラオケボックスは存在しませんが、好きな人は自分のうちでカラオケをしているようで、実は結構マイ・カラオケ用VCD・DVDを持っている人が多いです)、発表会のビデオを見たりして過ごしているうちにお決まりのキャンドルをともしたケーキの登場。2つあって、よく見るとひとつはドリアン型! 本物のドリアンに似せた形で、とげとげした皮に包まれたドリアンの上部を割ってねっとりした中身が見える状態のように仕上げてあります。以前、中国正月のパーティーで、適当にワインも飲んでいい気分のときに、ケーキが来たからとお皿を渡されて、その色からチーズケーキと思い込んで口にしたときの苦い思い出がよみがえりました。においの強烈さから手を出したことがなかったドリアン。チーズ好きなら大丈夫のはず、といわれていたのですが、違いました。少なくとも、そのケーキについては、飲み込むことができず、その後もしばらくチョコレートなどを食べ続けてしまいました。今回は、みんなの勧めを何度も断り、やめておきました。もしかしたら今回はおいしいかもしれない、という気はしたのですが、横にあったチョコレートケーキのほうが安全でした。それに、ドリアンとアルコールの食べ合わせは悪いという話も聞いたことがあります。すでにワインを飲んでいたので、これがチーズケーキだったらよかったのに、とチーズケーキ好きの私は思ってしまいました。

日本で納豆、クサヤを食べられるかどうか聞くのと同じような感覚で、ドリアンについて聞かれます。そのたびに、少なくともケーキは苦手だと思った、ただ、機会がなくてまだフレッシュなものは試していないと答えています。ドリアンの食感はチーズや濃厚なクリームに近いそうです。チーズ好きなので、青カビでもウォッシュでも平気ですが、初めてのドリアン・ケーキでの失敗があるので、なかなか勇気がでません。ドリアンも種類がいろいろあり、色の濃いオレンジのものは味が濃厚だとか、タイのものがいちばんおいしいそうで、しかもよいものを選んで食べないと、二度と食べたくないと思うのだそうです。どろっとした腐り加減(?)と水分量が味を左右するらしいです。

スーパーに行くたびに、ドリアンのにおいが鼻につきます。ドリアンはどこのスーパーでも入り口付近に置いてあります。ケーキさえ二度目は手が出せなかったので、当分、これを自分で買うことはないと思います。いつか、ドリアン選びのエキスパートが選んだ自信のドリアン、あなたもこれを食べればドリアン好きになる、というドリアンに巡り会える機会があったら、勇気を出して試してみようかと思います。

Saturday, August 20

Tessy

昨夜は同じアパート内に住む英国人の友人宅へ。ディナーのご招待。
上下移動だけなので、鍵と携帯、ワインのボトルだけを持って、お邪魔しました。
ドアが開いて、最初に目に入ってきたのは、すでに来ていたお客様の横にぴったり寄り添って座っている黒猫、Tessy。猫を飼っていることを知らなかったので、びっくりしました。前任者から引き継いだということで、もう大人の猫です。とても人なつこくて、ソファーに座っていると足に体をすり寄せてきました。ちょっと太めですが、毛並みもつやつやしていて、顔はなかなかの美猫。デジカメがなくて、写真を載せられないのが残念です。

「パーティー」や「ドリンク」ではなく、「ディナー」ということで、結構本格的でした。招待されていた友人の大半が英国人だったこともあり、典型的な英国料理。みんなはクリスマスみたい、といっていましたが、まさにクリスマスか日曜日の礼拝のあとに家族で食べるサンデーローストという感じでした。ローストチキンに、ローストポテト、ニューポテト、スチームしたブロッコリー、ニンジン、アスパラガス。これが大皿でどさっと。ヨーク出身の人がいて、これで足りないのは、ヨークシャープディングだけね、とコメントしていました。さすがに、ワインもかなり空きました。お料理はおいしかったですが、和食の手間や繊細な味付けを考えると、やっぱり英国料理です。味付けはシンプル。グレービーソースをかけるか、自分で塩・こしょうするかですから。それにしても関心したのは、一人暮らしなのに、ワイングラスやカトラリーをかなりきちんと持ってきていること。同じ建物内ですが、家具なしで家賃をだいぶ下げてもらったということで、全く同じ間取りなのにインテリアにも凝っていて、雰囲気も全然違いました。仮住まいだから何も買いたくない、すべて家具付き、あるもので我慢する、という生活をしているので、ちょっとうらやましい気分になるとともに、もう少し「自分のお城」への思い入れを持つべきかな、と反省もしました。

Tessyは、白やナチュラルカラーを基本にしたお部屋をゆったりと歩き回り、ご主人のひざの上のクッションに寝ころんだり。しっかり自分の存在を主張しつつ、インテリアの一部のようにお部屋にしっくりなじんでいました。

Friday, August 19

ハラル

昨日は新しい同僚を迎えての歓迎会がありました。
いつも使うお店はお酒の持ち込みができるノンハラル中華料理店の個室。
冬瓜ととろとろ角煮のスープ、厚揚げ風お豆腐のあんかけ、エビすり身のチキンぱりぱり皮ばさみ、フレークとスパイスの山に埋もれたエビの揚げ物など、勝手に命名していますが、かなり独創的な珍しいお料理が多く、どれもお味は結構よいです。ノンハラルですから、豚肉もあり、調味料も自由に使われているのでしっかりとした味付けです。

ハラルのレストランとノンハラルのレストラン、どちらに軍配があがるかといえば、圧倒的にノンハラルです。

ハラルとはイスラムの教えに則った食べ物のことですが、一般的に知られているように、イスラムの禁忌である豚肉を避けるだけではありません。豚以外のお肉であれば、鶏、牛、鹿、鴨、山羊、羊などは基本的によいのですが、イスラムの作法に従って屠殺していなければなりません。動物を横たえ、あるいは手に持って、鋭いナイフで血管等を切り、頭を切り離さないで、お祈りを唱えてお肉にしなければならないのです。この作法で屠殺していなければ、ノンハラル・ミートになってしまいます。また、前に触れたとおり、アルコールが含まれる調味料やラードなどの獣脂を使った食品もダメです。洋酒を使っているクッキーやチョコレートはもちろん、日本製のカレーのルーなども禁忌にあたります。以前、味の素がハラルかどうかでインドネシアで騒ぎになったこともありました。どこまで厳格に判断するかは、かなり個人差があるようですが、この国では比較的厳格な人が多いようです。制約の多い中で作るお料理にはやっぱり限界があります。中華やフレンチが発達したのも、中国人やフランス人にはおいしいものへの追求心が高く、その食への貪欲さからあらゆるものを口にしたからです。あらゆる可能性を探求したお料理なので、世界の三大食文化(三つ目についてはトルコ料理という説が一般的かもしれませんが、若干議論もありますので)といわれるほどになったのではないでしょうか。

この国のハラルのレストランは、どこもそれなりの水準は維持しています。他に楽しみも少なく、食べることは大好きな人たちですので、食に無関心ではないのです。お魚はハラルなので、お魚を多く使った日本食はかなり受け入れられています。でも、やはり、何にでも油たっぷり、チリどっさりでは、繊細な舌は養われないと思います。中華料理が多いせいか、一般的に日本人の嗜好にあうといわれるこの国ですが、洋食好きの私としては、ときどき、この国には一軒も存在しないフレンチやまともなイタリアンで、ワインを飲みながらおいしいものを食べたい、と思ってしまいます。

Thursday, August 18

あさきゆめみし

先日、日本の新聞に源氏物語の展示か何かの宣伝がありました。
源氏物語、古典の授業ではおなじみです。さすがに原書ですべて読むのはつらいので、最初は漫画の「あさきゆめみし」で入り、うちで埃をかぶっていた谷崎潤一郎訳をがんばり、あとは、田辺聖子訳なども読んだ記憶があります。きらびやかで雅な、でも、複雑な男女関係とどろどろした感情も入り交じる一夫多妻の貴族たちの世界。自分が大勢の相手のうちのひとりで、通ってくる夫を待つなんて、今の独立心旺盛で積極的な日本人女性には耐えられないとは思いますが。

イスラム教といえば、4人まで妻を持つことができます。
でも、身近で複数の奥さんがいるという話は聞きません。
先日、ムスリムの友人と話をしていたら、やはり実際に複数の女性と結婚している男性は少ないようです。王族ですら、現在複数の奥さんがいるというケースはありません。現国王には、最近まで第二夫人がいましたが、離婚してしまいました。ちなみに、元第二夫人には、日本人の血が1/4はいっているそうです。

前に、仕事で関わったイスラム教徒のアフリカ系の人は、奥さんが二人いるといっていました。コーランの教えでは、すべての妻を平等に扱わなければならないということで、家は2軒、お土産やプレゼントも倍、休暇旅行も2回、という具合にとにかくお金はかかるし、気も遣って大変だと嘆いていました。嘆くぐらいならば、ひとりにすれば、という気もしたのですが、そもそも、この一夫多妻の制度というのは、男性の数が女性よりも少ない中で子孫の数を確保するとか、女性の生活の安定を確保するとか、そういう発想から生まれてきていると聞いたことがあります。つまり、結婚したからには責任を持つというのは当然なのでしょう。要は、甲斐性のある男性しか、複数の奥さんを持つことはできないわけです。光源氏も関係を持った女性の面倒は最後までみていたので、寂しい思いや嫉妬に狂わせることはあっても、甲斐性はあって責任は果たしていたといえるのでしょう。

いずれにせよ、もしかしたら世の男性が「あさきゆめ」見てしまうようなハーレムや、愛人が何人もいるというシチュエーションとは、イスラム教の教えに則った4人までの奥さんというのは相当違う感じです。


そういえば、これも仕事で関係のあったアフリカにある小さな国の王様は、イスラムとは宗教的に全く関係ありませんが、絶対的権力を持つ王様は多妻主義。すでに11人のお妃がいて、今年になってさらにひとり新しい妻を迎えたそうです。それが確か17歳か18歳の高校生。どこかで聞いたと思ったらこの国の皇太子妃は17歳の高校生。どこでも高校生は人気、なのでしょうか。こちらのほうが、男性陣の「あさきゆめみし」の世界なのかもしれません。

Wednesday, August 17

カフェ事情

お酒が出せないとなれば、ノンアルコールの飲み物が充実することになります。
バーはないものの、カフェは多いです。カフェはだいたい夜中までオープンしていて、ドリンクメニューのみでなくフードメニューも充実したところが多いです。むしろ、純粋にお茶をするだけ、というところが少ないのかもしれません。

昨日ランチにいったのは、英国風カフェ。ダークブラウンを基調にしたちょっと薄暗いこじんまりした店内は、インテリアも英国調で割とおしゃれにまとめています。本日のお勧めやハイティー・メニューが書かれたブラックボードが掲げられ、カウンターにはスコーンが並べられています。メニューはサンドイッチやフィッシュ&チップスから、ピザ、パスタ、サラダからメインのお肉やお魚までそろっています。このお店は珍しくアジア料理をおいていません。たいていのカフェ・レストランは、ハンバーガーやサンドイッチとともに、アジア料理メニューがあります。結局はそちらのほうがお手ごろ価格でおいしかったりもします。正直なところ、コスト・パフォーマンス的にはカフェ飯は今ひとつ、と思うのですが、たまにはいかにも「アジア」でない雰囲気のところに逃げたくなります。

カフェでの食べ物はともかく、ドリンクメニューの豊富さにはいつも驚かされます。南国らしく、マンゴー、スイカ、グァバなどのフレッシュジュース、ミルクシェーク、スムージーはコーヒー、紅茶に加えて定番で、バー風な店構えのお店だと、「モクテル(Mocktail)」があります。アルコール抜きカクテル(Cocktail)、つまりカクテルもどきです。さらに、もう少しアジア的なカフェにいくと、パール・ミルクティー(タピオカ入りのアイス・ミルクティー)や、「ABC」などと呼ばれる、飲み物ではなくてデザートのような、甘くて中にいろいろ入っていたりかき氷風だったりする飲み物があります。さすがに、いかにも甘そうでカラフルなドリンクを食事のお供にしているのを見ると、どうかと思ってしまいますが・・・。

カフェに来るのは、外国人と、やはり流行や新しいものに敏感な若い世代が多いです。友人は、カフェで「あまりイケてない若者たちが合コンをしている」ところを目撃したそうです。それは、行くところもないのですから、カフェで甘ーいモクテルを片手に合コンぐらい、いくらイスラムの国とはいえ、いいんじゃないかと思うのですが。

Tuesday, August 16

ゴッドハンド

癒し、といえば、マッサージ。年期のはいった万年肩こりに悩む私にとってうれしいのは、この国では意外なことに。マッサージがあちこちで気軽にできること。 ひとりで行けば、たいていのところは予約も不要です。

昨日もかなり疲れがたまっていたので行ってきました。

日本のようにクーポンマガジンや情報誌はなく、ネットで情報収集もできないので、基本は口コミと自分で歩き回ってお店をみつけます。すでに、10軒以上試していますが、値段の安さから考えればどこも悪くはなく、気に入ったところにはリピートしています。相場は、オイルマッサージで1時間$30~40。日本では10分1000円が最低価格なので、半額~1/3でできることになります。高級ホテル内の有名スパのように、まずはハーブティー、バスローブに着替えて、贅沢な空間でのんびり、アメニティーもそろっているというところは少ないです。もちろん、そういうところもありますが、当然値段もアップします。月に2,3回、多いときは週1回通うことを考えると、清潔感とそれなりの対応に、何よりもマッサージ技術重視です。

昨日のお店は、久々にいったのですが、当たりでした! ゴッドハンド、とまではいえなくても、かなりいい線をいっていました。オイルマッサージは、足から始まり全身ですが、特に肩と背中がひどいというと、念入りにやってくれました。なぜるような感じの英国式アロマよりも、少し強めのスウェーデン・マッサージやしっかり指圧タイプが好みです。ちょうどよい具合のマッサージ加減で、体の裏表、足の先から頭まで終わったときには、気持ちのよさとともにぐったりしていました。オイルで多少べたべたしていたのですが、そのまま着替えて、お店の前に停めた車で帰宅。電車に乗ったり、歩いたりしないですむのは、こういうときはうれしいです。

観光客が少ないこの国、どのお店もリピーターや地元の人を大切にします。自分の好みにあわないことはあっても、手を抜かれることはありません。ずいぶん間をあけていっても、名前を覚えていてびっくりということもあります。また、さすがイスラムの国、女性専用のところも多く、女性には絶対に女性がマッサージします。違う目的なのでは・・・と思うようなお店はまず存在しないので、どこでも安心して入れます。

日本では高級マッサージ機がブームですが、この国の唯一最大の贅沢!と思って、時間を見つけては生身のゴッドハンドを求めてさまよってしまうのです。

Monday, August 15

終戦記念日

今日は終戦記念日ですが、幸いなことに、この国では反日感情が強くありません。
デモがあったり、反日的意図が見える戦後60周年記念レセプションが企画されたりしている国もある中で、この国では今のところそのような話もなく、静かに1日が過ぎていく気配です。

同世代、戦争を知らない若い世代は、本当に親日派ばかりです。日本語を勉強していたり、日本のアニメに親しんでいたり、日本へのあこがれの気持ちを抱いていたり。日本人だとわかると喜んで話しかけてくる人が多いです。もちろん、日本軍占領を経験しているシニア世代からは、やはり戦争という過去を感じさせられることがあります。日本語ができたり、軍歌を覚えていたり、若い世代と違った意味で日本をよく知っているのです。それでも、こうした世代が、反日感情を抱き続け、対日批判をし、そのマイナスの気持ちを子孫に伝えていこうしなかったからこそ、良好な関係が保たれているのだと思います。占領下であまりひどい経験をしなかったせいなのでしょうか。また、一般的に、温和で穏やかといわれる国民性によるところも大きい気がします。

インドの独立記念日のお祝い広告ばかりの新聞を見て、ほっとしつつも、あまりに静かな終戦記念日に何か違和感も感じます。

Sunday, August 14

Dreams Come True

ダンサーになるのが夢!なんていうことは全くなく、運動不足解消と時間つぶしのためにやっているダンスですが、昨日のダンスの発表会のサブタイトルは、「Dreams Come True」。少なくともインストラクターたちは、リハーサルで「Be Professional!」と叫ぶなど、かなり真剣でした。

思えば、「recitalがあるから」といわれて、「発表会」ではなく「公演」だと思い、「誰の?」と聞き返していたぐらい他人事でした。発表会当日にいるのかどうか何度も念押しはされていたのですが、出張、一時帰国などで1ヶ月以上ダンスから遠ざかって、戻ってきたら、いきなり、練習、練習の3週間弱でした。

直前の練習もパスしてしまったので、当日の集合時間もはっきり確認できていませんでした。プログラムによれば、最初に夕食をとって、それから2回にわけてパフォーマンスが行われることになっていたので、まぁ、開始時間までにいけばよいのだろうと、パフォーマンスをしない友人たちと開始時間少し過ぎに会場に到着。さすがに、一緒に舞台に立つ友人たちの姿はすでに見えないので、慌てて衣装を詰めた袋を抱えて舞台裏に駆け込むと、すでにステージ・メイクばっちりで衣装に着替えたみんなが。宝塚風あり、もともと濃い顔につけまつげの強烈メイクあり、いつもの顔と違いすぎて一瞬誰だかわからない人あり、グリッターで顔も体もキラキラ状態です。どうも2時間前に来るようにいわれたらしいのですが、みんな1時間前など適当に遅刻してきたようです。さすがに最後に来たので、早く準備をしないと具合が悪いと思い慌てて最初の衣装に着替えました。メイクはいつもより濃いめにしてきたので、多少なおせばよいと思っていたら、メイクばっちりのインストラクターのひとりに、「ファンデーションは塗ってるの?」と聞かれました。どうみてもメイクしているのはわかるはずなのに、と思ったのですが、彼(ゲイなので彼女、というべきかもしれません)の目には明らかにナチュラル過ぎたのでしょう。そのあとは、メイク担当らしいフィリピン人のおばさんの前に立たされて、されるがまま。終わって鏡を見るようにいわれて、愕然。チークが顔中にはいりすぎて真っ赤なのです。何かと世話好きな友人が私の顔をみて眉をひそめて、早速修正。自分でも多少落として、どうにか我慢できる程度に。そして、慌てて準備した割りには、結局いつもどおり開始時間が遅れて、舞台裏で待つこと1時間弱。一緒に来た友人たちは置き去り、チョコレートで空腹をしのぎつつ、ようやくステージが始まりました。

1回目のステージは、50s、60s、70sをテーマに、ロックンロール、ジャズ、スウィング、ヒップホップなど。2回目のステージは、チャチャ、サンバ、ワルツ、タンゴなどのラテン、スタンダードが中心。私はほとんど1回目のステージだったのですが、引っ込むたびに着替えて出て行く状態で、踊るより着替えのほうが大変でした。特にミスもなく楽しく踊れて、無事終わってほっとしました。その後は、フロアを開放してダンスタイムとなり、ボールルームのナンバーから次第にディスコ音楽になって、かなり盛り上がった12:00頃、パーティーは終了しました。

一緒に来た友人が、フィリピンパワー恐るべし、というようなコメントをしていました。確かに、この国で圧倒的な数を誇るフィリピン人の人たちのラテンののりは、意外にラテンな中国系の人たちを巻き込んで、この一大ダンス人口にも寄与しているといえるでしょう。

私のダンサーへの道はまだまだ遠そうですが、ひとつのステージを一緒に作っていく楽しさというのを、また味わうことができたことは大きな収穫でした。

Saturday, August 13

ホームパーティー

昨日は、オーストラリア人やニュージーランド人の友人数人を家に招いていたので、仕事を終えてから大急ぎで帰って準備をしました。

一般的に、お呼ばれすると、ポットラック(一品持ち寄り)形式や役割分担がない限り、ワインかチョコレートなどを手土産にすることが多いです。また、パーティーの招待状に、BYOB(Bring your own bottle、飲み物持参)の文字が入っていることもあります。お酒の輸入、販売が一切禁止されているこの国では、欧米系(この言葉はあまり正しくありません。米国人の数は非常に少ないので、人数比率からいったら、豪欧系とでもいうべきでしょう。)の人たちには、まさに「自分の飲むものは自分でもってくる」スタイルが定着しています。昨日も、ビール、ワイン、ウィスキー、ソフトドリンクと自分の飲みたいものはそれぞれが持参してくれて、準備している間に、さっさと飲み出しつつ、手伝ってくれます。パーティーというと、つい構えてしまい、ものすごい豪華なお料理を用意しなければならないと思ってしまう人もいるかもしれませんが、いつも自分のできる範囲で手抜きもしつつ気楽にやっています。だいたい、呼ばれたときでも、dinner、といわれていなければ、乾きもののおつまみ程度しかないことさえあります。手をかけたお料理が何品も並ぶことはあまりありません。もちろん、食べ物も飲み物も欠かせない要素ですが、それがものすごいものである必要はなく、何よりも会話やその場の雰囲気が楽しいものであることが重要なのだと思います。

そうはいっても、盛り上がるにはやっぱりアルコール。お酒の輸入禁止といっても、非イスラムの外国人が個人消費用に持ち込むことは許されています。ただし、持ち込み量に制限があるため、国外に出るたびに持って帰るということになります。車で2、3時間もとばせば国境です。アルコールを入手するために国境に向かうという人も多く、昨夜来ていたニュージーランド人の友人は、毎週国境までのドライブを楽しんでいるということでした。意外に困るのは、料理酒やみりん、ワインビネガーも売っていないこと。昨日のお料理でも、ワインビネガーの代わりに普通のお酢、白ワインの代わりに日本から持参してきた料理酒、と、欲しい食材や調味料がそろわないときには、多少のアレンジが必要です。不便ですが、和食が準備できないとき、味がいまひとつ、と思うときの、よいいいわけにもなります。

昨日は久しぶりのワインだったので、途中から眠くなってしまいましたが、自分のおうちでホームパーティーをするメリットは、終わってから帰らなくてもいい、ということです。

Friday, August 12

コールド・ビズ

選挙戦ファッションはクール・ビズなのでしょうか。解散以来、小泉総理もネクタイをしているような気がしますが。

クーラーが苦手な私はクール・ビズ大歓迎なのですが、この国は、暑い国にありがちな、とにかくクーラーをがんがん効かせておくことがサービスという感覚です。肌を見せないイスラムの女性の格好は、クール・ビズの逆をいく、コールド・ビズ(あるいはホット・ビズ?)ならぬ、寒い室内環境に適したファッションといえるのかもしれません。ちなみに、男性も、ビジネスの間は民族衣装は少ないので、ほとんどネクタイをしめています。とにかく、寒さの押し売りと思わずにはいられない16度設定。昨日は半日ほどセミナーに出席していたのですが、膝掛け代わりのショールを忘れたため、終わる頃には足が冷え冷え。普段はクーラーをほとんどつけない生活をしているので、ホール、ホテル、ショッピングモールなどに長時間いると必ずといっていいほど風邪を引いてしまいます。

暑いといっても、39度を記録した日本の夏の暑さよりは過ごしやすい気候です。昼間はかなり暑いですが、夜は25~27度に気温が下がることが多く、熱帯夜はほとんどありません。窓を開ければいい風がはいってくることもあります。これで、光に誘われてはいってくる虫さえいなければ、かなり快適です。なぜか、ほとんど網戸がないのです。これも、窓を開けるという発想がないからでしょうか。高層階に住んでいるので蚊は少ないのですが、いちばん多くやってくるのはハチです。あとは、羽アリ。夜、スコールが降ったあと、巣が水浸しになったアリたちに、いきなり羽が生えて、新たな巣作りの場所を探して飛び立つのだそうです。羽は一晩ですぐに落ちてしまいます。大量発生した羽アリが、明かりにつられてどこからともなく部屋にはいってくると、翌朝は羽だらけになるのだそう。夜は照明をしぼりカーテンを閉めて自衛しているので、まだ被害にはあっていませんが、追い出すのも翌日のお掃除も大変そうです。

虫という問題はあるにしても、クーラーに頼らず、涼しい格好で過ごすというのがやっぱり快適だと思います。

Wednesday, August 10

明るい北朝鮮

そういえば、昨日はシンガポールのナショナルデーでした。
独立40周年ということで、日本の新聞では特集記事を組んでいましたが、こちらの新聞でも友好国ということで、関連記事にカラー写真を何枚も掲載。でも、中身はといえば、レセプションやシンガポールでの花火やイベントについてばかり。歴史や今後の展望のような、掘り下げた記事は皆無でした。

ご近所の国でそれなりに共通点も多いのですが、シンガポールのほうが、3歩ぐらい先を行ってる感があります。それでも、最近聞いたのですが、シンガポールは「アジアのスイス」「明るい北朝鮮」と呼ばれるそうです。「アジアのスイス」は、いいですが、「明るい北朝鮮」とは・・・。確かに、映画などの検閲あり、発禁雑誌あり、チューインガム禁止(今は、医療などのためには許可制で販売されているそうです)、トイレの水を流し忘れたら罰金などなど、とても清潔だけれど非常に人工的で、細かなルールにしばられた管理された都市。やはり民主主義はない国です。ただ、こうした厳しい禁止事項も少しずつ緩和されてきているとのこと。特に、文化の面では寛容になっているようです。立派な劇場・ホールがあり、最近はカジノまで認められています。アジアのハブ港、観光都市としての地位を維持していくための努力なのでしょう。

シンガポールの街を歩くと、普通にノースリーブの女の子たちがいます。おへそがでていたり、ミニスカートもいるし、要は自由なわけです。ノースリ派の私としては、街で自分が浮かないのでほっとします。昨日は、いつものノースリーブの上、ついうっかり、かなりミニのスカートのように見えるキュロットをはいてきてしまいました。ノースリーブはともかく、足がでているのが目立ったようです。外出するとさすがに視線を感じ、落ち着きませんでした。この国に来たばかりの頃は服装にも気を遣っていたのですが、露出度が高いといって宗教警察に捕まる、というほど厳しいわけではないので忘れていました。そういえば、こういう格好をする人はあまりいなかった・・・と周りを見渡しつつ、慌てて車に戻りました。

Tuesday, August 9

解散総選挙

やっぱりこの話題です。

個人的には、自らの政治信条を通すというのは当然とはいえ、なぜここまでこだわるのだろう、いろいろと他にも問題は山積みなのに・・・と思ったりするわけですが、この国では、まさになかなか理解されない、「議会解散」「総選挙」。

というのも、そもそも議会が存在していないからです。約20年前の独立直後から、立法評議会が停止されていました。昨年ようやく再開されたものの、再開とは名ばかりで、まだ実質的な審議などは行われていません。建物だけは新たにすごいのを建築するようですが、それもいつになったらできあがることやら。こんな状況なので、村長選出のようなレベルをのぞけば、「選挙」というものを体験したことがない人ばかりなわけです。もちろん、海外に留学してきた人たちは民主主義とはどういうものかはわかっているはずなのですが、結局のところ、今の生活に不満がない人たちからは制度や体制を変革する大きな力が生まれてくることはありません。海外生活も長く、政治への関心も高く、最近の日本の内政はおもしろい、日中関係は特に興味がある、というような人から、治安がよくて生活レベルも高い、安定した今の生活を維持することこそが家族のためにも重要である、あえてそれを選んでこの国に戻ってきている、民主主義がそんなにいいとは思えない、といわれてしまうと、自分自身強い信条があるわけでもないので、つい黙ってしまいます。むしろ、この程度の意見でも、それを言う人が少ないので、感心してしまうという面すらあります。

唯一の英字新聞には社説も論説記事もなく、政府寄りの記事ばかり。コンサートなどの文化行事一つ開催するにも「検閲」が行われます。言論の自由も表現の自由も制約を受けているこの国に、本当に明るい未来はあるのでしょうか。安定とは魅力的な言葉です。でも、その安定は永遠には続かず、安定はそのうち停滞につながることもあります。特に、この国の安定を支えているものは脆弱すぎるのです。おそらく、そういう危機感はトップにはあるはずです。だからこそ、形式的にでも立法評議会が再開され、憲法改正が行われたのだと思います。それでも、小さな国なので、微妙なバランスを保って、しばらくの間はこのままの状況を、多少の軌道修正をしながらでも維持していけるのかもしれません。

Monday, August 8

Shall We Dance?

エンターテイメントの少ないこの国では、映画、DVD以外では、ゴルフ、テニスなどのスポーツをして過ごすことになります。ダンスも結構人気です。いわゆる社交ダンスとダンス・エアロビクスが中心で、ヒップホップ、ベリーダンスなども最近人気がでてきています。インストラクターはすべてフィリピン人です。この国で、芸能的なものは、歌、楽器、踊りなどすべてフィリピン人の仕事になっています。スタジオの数とともにダンスのインストラクターの人数も徐々に増えているようです。ただ、家族を置いて「出稼ぎ」に来ている人が多いので、いきなりフィリピンに帰ってしまっていなくなる、ということもあります。

今通っているダンス・スタジオでは、今週末に発表会を兼ねたパーティーがあり、ここ2週間ほど、毎晩のように練習をさせられています。通常のレッスンが終わったあとの練習なので、よくて21:30、ひどいときは待たされて23:00頃からようやく練習が始まることもあります。昨日は、発表会会場でのリハーサルがありました。ほとんどがグループダンスなので、そんなに緊張することもありませんが、さすがにスタジオでの練習よりは緊張感がありました。

ダンス人口は圧倒的に女性ばかり(これは日本も同じですね)です。こちらではアマ(メイド)を雇っているおうちがほとんどなので、20~50代の女性が、仕事も持ちつつ、子供も何人かいて、それなのに夜遅くレッスンに来たり、パーティーに参加したりする、ということが可能になっています。家事をしていないせいか、ダンスに来るぐらい(この国にしては珍しく)体を動かしているせいか、意外に若く見える人が多いです。ちょっと年の離れた妹かと思うような子供を連れてきて、びっくりさせられることもあります。ちなみに、スタジオには子連れで来ても、カップル(夫婦)で来るケースは非常に少ないです。ダンスの好きな男性はやはり少ないようです。ダンスを始めたらリチャード・ギアになれるわけではありませんが、ダンスの上手な男性はとても素敵だと思うのですが。

Sunday, August 7

花火!

昨夜、ドーンと音がしたので慌ててバルコニーにでると、モスクの上に花火が!

自他ともに認める花火フリーク、この音を逃すはずはありません。夏の予定は花火とともに決まる、という感じだったのが、この夏は日本にいないのであきらめていたところでした。

常夏で季節もない国ですが、実は、国王誕生日のあたりが花火シーズンではあるようです。何度か花火があがっていたらしいのですが、ちょっとあこがれだった「花火の見えるマンション」を体験できたのは今回が始めてでした。10分弱の短い時間でしたが、1時間おきぐらいに、3回もあがりました。最後は、早めに寝ようと思ってベッドに入ったあとだったので、11時半ぐらいだったと思います。もちろん、飛び起きてまた観てしまいました。ライトアップされたモスクの上の花火は、ディズニーランドでシンデレラ城をバックにあがる花火、という風情でなかなかよかったです。

それにしても、この国では、何がいつ起こるか、どういうイベントがあるか、という情報があまりに少なく、あったとしても極めて不正確なので、自分の足と目を頼りにアンテナを張り巡らしておかないと、数少ないエンターテイメントを逃してしまいます。

昨夜は、いいタイミングに帰宅して、しかも眺めのよいお部屋に住んでいてよかった、と満足して眠りにつきました。

Saturday, August 6

インドづいてる?

妙にインドが続きますが、昨日もインド料理を食べに行ってしまいました。

オーストラリア人&日本人カップルと一緒だったのですが、3人とも激辛は苦手、でも、インド料理は結構好きということで、和食と迷いつつも、結局インド料理になりました。先日行ったお店よりもかなり庶民的なところに連れて行ってもらったのですが、お味のほうも悪くなかったです。ディナーセットなるものがあったのですが、タンドリチキン、3種類のカレー、ナン、ライスがついて$10(約700円)という、ボリュームの多さと値段の安さにびっくり、でした。ちなみに、インド料理レストランで、インド系のお客さんを見かけることが少ない気がします。どこがおいしいかと聞くと、自分のうちが一番!と答える人が多いので、あまり外食はしないということなのでしょうか。

とにかく、外国人労働者に支えられている国なので、インド系人口もそれなりにいます。インド人は医療分野やシステム系などの技術・専門職が多いようです。日本でもシステム系でのインド人の活躍はめざましいものがあり、さすが、「ゼロ」を発明(発見?)した国、数字に強い優秀な人材が多いのでしょうか。一方、お隣のバングラデシュから来ている人たちは、完全な肉体労働者で、暑いさなか、道路工事をしたり、清掃をしたりしています。

インドといえば、元気なのはボリウッドですが、ジェーン・オースティンの「Pride and Prejudice」をもじったボリウッド版「Bride and Prejudice」がなかなかいい、とオーストラリア人の友人。まだ観ていないので、そのうちDVDを買ってみてみようかと思います。ちなみに、ここでの唯一最大の娯楽といわれるDVD鑑賞は、格安海賊版DVDで支えられています。映画館よりも最新のDVDが、映画館で観るより安い値段で手に入るのであれば、当然なのかもしれません。あまり最新版の安いものを買うと、人の頭がうつったり、笑い声がはいったりしているので要注意、ですが。

Friday, August 5

車社会

昨夜は、インド人の友人のバースデーパーティーによばれていってきました。
お宅へのお呼ばれは、とてもうれしいのですが、行くまでが大変。今回も念入りな地図を2枚も書いてもらい、頭の中に道順をたたきこみ、ハンドルとともに地図を握りしめ、あまり暗くならないうちに出発。一度行き過ぎたものの無事、たどり着きました。こじんまりしたパーティーで、お手製のカレーなどのお料理やバースデーケーキ(キャンドルは1本。でも、49歳のお誕生日だったようです)をいただき、小さい子供たちもいたせいか、比較的早い時間にお開き。 帰りは、特に迷うこともありませんでした。さすがに、土地勘も多少はでてきたのでしょうか。というより、今回のおうちへの道順がほとんど道なりでわかりやすかったから・・・かもしれません。

運転していて、「次の角、右に曲がります」といってくれたらどんなに楽だろうと思いますが、この国では、カーナビどころかまともな地図すら存在しません。「乗り換え案内」で時間を検索、駅から目的地までの地図をプリントアウト、迷ったら携帯で電話、最後はタクシー、というわけにもいきません。よく、こちらでも「迷ったら電話してね」といわれますが、車を運転中に電話はできないですし、停めたところで自分のいる場所をうまく説明できない、ということがよくあります。

この国では、公共交通機関がほとんど整備されていず、タクシーもあまりいません。政府発行の観光案内には、バスはいくつも路線があってとか、タクシーの料金は、などと立派なことが書いてありますが、実際に利用するのはなかなか難しいです。バスは不定期で、終バスは夜6~7時と早く、乗客のほとんどは労働者です。危険なことはないようですが、1時間も待たされる時もあるようなので、目的地に定刻に到着したい場合に使える手段とはいえません。タクシーは流しはほとんどなく、ホテルか空港からであれば確実に乗れます。ただし、すべて定価表示、値段交渉不要、ぼられる心配もないというのがこの国のいいところのはずなのに、唯一の例外がタクシーです。空港からのタクシーですらふっかけてきます。昼間は暑いし夜は暗くて歩道もないので歩くのもちょっと、というと、移動手段は車しかないのです。

そんなわけで、アクセルとブレーキの区別だけはできる、という状態からでも、「地図の読めない女」であったとしても、車社会のこの国で、自由に外に出たいのであれば運転するしかないのです。

まぁ、人間、必要に迫られれば何でもできるものです。

punctualな日本人には・・・


だんだん慣れてきたものの、やっぱり時にイライラしてしまうのは、時間や約束の不正確さ。

昨日もあるはずのレッスンに行ったら、いつものメンバーがお休みするということでキャンセルになっていました。何事も、ドタキャンや行ってみたらなかった!ということが多いので、重要なときは直前に確認を忘れないようにしています。確認も早すぎるとダメです。その微妙な見極めと、諦めの境地が、ここでの生活には欠かせないのかもしれません。まぁ、こんなに小さな国、せかせかする必要もないのでしょうが。

Fさんが遊びに来たときに撮ってくださった写真です。このときは、一緒にプールサイドでのんびり過ごしました。常夏の国らしく、海の見えるプールで時間のことなど忘れて、というのが「正しい過ごし方」なのかもしれません。

Thursday, August 4

バラの花束を

この国で本当に少ないもののひとつはお花屋さんです。
もちろん、街中にもあちこちプチジャングルがあり、緑はたくさんあるので、それなりに花が咲くこともあります。でも、他の食品類と同様に、いわゆる切り花のほとんどを輸入に頼っています。そもそも、暑すぎて生花はもたないので、お花を飾る、というのはものすごい贅沢なのでしょう。ラマダン(断食月)明けのハリラヤ(大祭)期間中のオープンハウスでいろいろなおうちを拝見したときも、飾られているのはほとんど造花か観葉植物でした。同じ暑い東南アジア地域の国でも、もっと花が生活に密着しているところもあるのに、寂しい気がします。ここの人たちの感覚だと、お花より、キンキラとゴージャスに見えるガラスや陶器の置物、飾り物などをコレクションして、所狭しと飾り立てるほうがよいようです。

そんな中で、友人がブログで、「バラ」を取り上げていました。それぞれの色に異なった花言葉というのはよく知られていますが、バラの本数のもつメッセージ、というのがなかなかおもしろかったので紹介します。

1本の赤いバラ     「愛」
2本を結びつけたら   「婚約」
6本            「あなたがいなくて寂しい (I miss you)」
7本            「あなたに夢中 (infatuation)」
11本           「あなただけ! (one and the only one)」
12本           「大好きです、感謝 (I love you, gratitude)」
18本           「ごめんなさい (I am sorry)」
25本           「おめでとう」
50本           「無条件の愛 (unconditional love)」

こんな素敵なメッセージのこもったブーケを贈られたらいいですよね。この国では、バラを贈ることも贈られることもめったになさそうですが。

Wednesday, August 3

これぞ南国


お天気続きだったので、昨日海岸沿いに行っていれば、きっとこんな風景が見られたでしょう。これは、K子ちゃんが遊びに来てくれたときに当地五つ星リゾートホテルにて撮って送ってくれたもの。こんなにきれいな夕日は、残念ながら街中からは見られません。 赤道に近いせいか、太陽の大きさとまぶしさが違います。

昨晩は久々に静かな夜でした。国王誕生日の盛り上がりもそろそろ終盤か、と思ったのですが、昨夕、ファハド・サウジアラビア国王逝去のニュースがあったので、もしかしたら喪に服して静かにしていただけかもしれません。アラブ社会は3日間喪に服すようなので、行事は単に延期されただけで、3日後に再開されないことを祈るばかりです。

Tuesday, August 2

新しいインド料理のお店

ここのところ、スコールが降らず風も吹かないせいか、さすがに夜も寝苦しいです。何よりも、夜中まで外から聞こえてくる大音量のカラオケ大会(としかいいようのない、国王誕生日以来近くの野外特設会場で開催されているステージイベント。歌のレベルはどう見ても素人。)のため、いずれにせよしばらくは寝付かれないのですが。

昨日は、このブログを教えてくれたマレーシア人の友人に誘われて、最近できたインド料理のレストランに食べにいきました。雰囲気もよく、なかなか本格的な味で、実はお酒の持ち込みも可能とのこと。持ち込みについて聞いたら、次回以降の参考のためにと、わざわざテーブルを移して、シェードを下ろしてくれました。タンドリ・カリフラワーとパニール(ほうれん草とコテージチーズのカレー)はヘルシーでお勧めです。ただ、最初は愛想がよいと思っていたものの、あまりにも頻繁に話しかけてくるマネジャーのインド人には若干閉口しましたが。最後も、次回は、ボトル持参でどうぞ、とお見送りされました。

いずれにせよ、この程度のレベルのレストランがもう少し増えてくれると少しは食べ歩きも楽しくなりそうです。