国王結婚については公式発表がないので、この国の新聞には、「結婚した」という程度の記事さえありません。一応、結婚の事実は政府も認めているのですが。国民の反応としても、歓迎ムードではないようです。どうも、こちらのほうはパーティーモードになりそうもありませんが、先週末は本当にパーティー続きでした。
金曜日のお呼ばれ、土曜日の打ち上げ兼バースデーパーティーに引き続き、日曜日はふたつ。
ランチは同じアパート内の日本人の方のところで。中国系で日本語ぺらぺらの友人が、フィッシュマーケットで買ってきてくれたというカニ、エビなどをゆでたり蒸したりしたものを豪快にいただきました。ものすごく小さな小エビ(桜エビのような感じ)のお好み焼き風という創作料理は、シンプルなのですが、なかなかおいしかったです。この小エビ、1キロで3ドル(約200円)という激安だったそうです。
いつも、おいしいお店や食材の買い方、お料理方法など、新たな知識を得ることが多いのですが、この日最もおもしろかったのは、「悪魔払い」の話。ここ1ヶ月ほど、こちらの学校で女子生徒が突然ヒステリー症状を起こすという事件が相次いでいます。原因は不明で、ストレスではないかなどといわれていますが、同世代の女の子のみが倒れているので、思春期特有の伝染性の何か精神的なものなのでしょう。先日、同僚の歓迎会が終わって、アパートに帰る途中、すぐ近くの女子校の前がやけに混んでいました。学校のお見送り、お迎え時間にはよくある光景ですが、夜の9時。そんな時間ではありません。駐車した車からうろうろでている人も大勢いて、なんだろう、何か学校で行事でもやっているのだろうかと思っていました。そうです、まさに、このとき「悪魔払い」が行われていたのです。この女子校、最初にヒステリー事件が起きて、その後連続して何人も倒れたところでした。ヤジウマたちは、払われた悪魔を見るために集まっていたそうです。でも、結局悪魔は見えなかったとのこと。悪魔払い師はわざわざインドネシアから呼ばれてきたそうですが、払えなかったということは、またやるということなのでしょう。いったい、払われた悪魔というのはどういうものなのでしょうか・・・。中国系友人のさらに友人いわく、この国には、今の時期(Hungry goastの季節)、15万の亡霊が飛び交っているそうです。15万といえば人口の約半分。すごい数です。それにしても、彼女もなぜ15万という中途半端な数字がでてくるのか、どうやって数えたのか(笑)、と首をかしげていました。ちなみに、Hungry goastというのは、日本のお盆のようなものかと思っていましたが、日本人の方に、仏教の「お施餓鬼」だと教えていただきました。調べてみたら、日本ではお盆と一緒になっていることが多いようですが、「餓鬼の世界におちて飢餓に苦しむ亡者に食物を供えて弔う法会」なのだそうです。いずれにせよ、怖いものは苦手なので、15万もの亡霊が飛び交っている様子も、悪魔払いされた悪魔も、見たくありませんが。
その後、夜は、また、別の中国系友人のバースデーパーティー。前日に急に誘われて、どこでやるのかも知らず、とにかく車に乗って、連れて行かれたのはかなり市内から離れたところのホテルのボールルーム。貸し切りでカラオケをしたり、踊ったりしていました。まるで結婚式のように夫婦でケーキカット。あつあつぶりを見せつけられて、昼間の悪魔の話はこのパーティーですっかり忘れ去られ、しっかり眠ることができました。
娯楽の少ないこの国では、パーティーをするか、呼ばれるかしないとやることがないので、とにかくみんな頻繁にパーティーをします。到着してしばらく、こうした仲間にいれてもらえるようになるまでは、本当にみんな何をして過ごしているのだろう・・・と思ったものでした。
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